一般社団法人 茗渓会

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東京茗渓会 ニュース
2018年3月12日掲載

第29回茗渓・筑波大学産業人会報告

清土桂一郎さん

日時/2018年2月21日(水) 19:00~21:30
場所/茗渓会館4階 新泉の間
懇親会/茗渓会館1階 カフェ&レストラン
参加/29名
話題提供者 清土桂一郎さん
読売新聞東京本社 制作局技術第一部
2001年 第一学群 自然学類 卒業
2003年 大学院 理工学研究科 修了

題目「新聞社の対策から見たサイバーセキュリティ対策の現状」

清土さんは、2001年に自然学類を卒業して大学院・理工学研究科に進学し、修了後の2003年に読売新聞東京本社に入社。以後、制作局に所属して新聞制作技術の分野のお仕事に従事されています。
また、国内でまだ7000名程度しか登録されていないサイバーセキュリティ分野における唯一の国家資格である「情報処理安全確保支援士(通称:登録セキスペ)」の保有者で、今、まさに「情報セキュリティ」の最前線でご活躍です。

当日は、「新聞社」が最も守らなければならない「信頼・信用」のために、「『情報漏えい』『情報改ざん』のリスクにどのように対処しているのか?」というお話から始まり、「今、どのようなリスクがあるのか?」「日本のセキュリティは誰が守っているのか?」「会社のセキュリティを誰が守るのか?」「個人でできるセキュリティ対策は?」といった内容について、豊富な資料に基づいてご紹介していただきました。

「新聞社にとって、自社の記事の信用を落とすようなネットによる転載」等も大きなリスクで、「そのために対策が取られている」といった、最新の事例に基づく興味深い情報が満載でした。また、「NISC:内閣サイバーセキュリティセンター」「JPCERT」「IPA」「NICT」といった専門機関や警視庁や防衛省・自衛隊の取組み、「NCA:日本シーサート協議会」や「JNSA:ネットワークセキュリティ協会」といった企業・組織の連携や情報発信をしている機関について、わかりやすく丁寧に教えていただきました。

特に、今でも「USBメモリの送り付けによる情報漏えい」が多発しており、誰でもできるセキュリティ対策として「不審なUSBメモリは接続しないこと!」と、参加者にとっても忘れてはならないメッセージを改めて送っていただきました。

最後に、清土さんの「おすすめ図書・映画」を、ご本人の寸評とともに、この場でもご紹介いたします。

  • 「サイバーセキュリティマネジメント入門:鎌田慶介著」(技術的な要素を極力排した形で解説された良書。)
  • 「経営者としてのサーバーセキュリティ:NTTサイバーセキュリティ研究所著」
  • ZERO DAY~米中露サーバー戦争が世界を破壊する~:山田敏弘著」(サイバー戦争の“今”がわかる本。)
  • 「映画:ザ・ハッカー(1999年)」(実話。“ソーシャルエンジニアリング”がよくわかる。原作本は「テイクダウン:下村勉著」)