一般社団法人 茗渓会

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東京茗渓会 ニュース
2017年3月16日掲載

第20回茗渓・筑波大学産業人会報告

河野 一嗣さん

日時/2017年3月15日(水) 19:00~21:30
場所/茗渓会館4階 新泉の間
懇親会/茗渓会館1階 カフェ&レストラン
参加/30名
話題提供者/河野 一嗣さん
インクリメントP株式会社 取締役
1983年 第一学群自然学類卒

題目「地球140周して自動運転へ」

河野さんが取締役を務めるインクリメントP株式会社は、日本のデジタル地図開発・販売で大きなシェアを占めている会社です。演題の「地球140周・・・」は、全国のデジタル地図を作る基礎データ収集のためにカメラを搭載した車を走らせた距離を表しています。撮影した写真は20億枚を超えるとのこと。

話題はまず、自動車の「自動運転」は本当にできるのか、というところから始まりました。そもそも「自動運転」とはどんな状態のことなのか、その定義について解き明かす中で、自動車メーカーが考えている自動運転とGoogle社が考える自動運転にレベルの違いがあること、そしてその先、運転席がない状態まで近い将来に至るだろうという予測が、非常に実現性を帯びてきていると感じられました。

このことは、超高齢化社会がかかえる問題や、物流界の人手不足という問題など、今の日本がかかえる課題のソリューションでもある、という訴えでした。

そして、そこで必要となるのが電子地図。車載センサで感知した情報と、地図データに盛り込まれた情報、これが両輪となって“先読み”をすることができるわけです。

デジタル地図を作ったりメンテナンスしたりするためには、実に地道なアナログ作業の積み重ねがあることも、非常に興味深い話題でした。冒頭の“地球140周”もそうですが、その他官報・公報や各自治体の広報誌を入手・分析したり、ユーザーからの投稿情報で補完したりと、常に新しい情報を求めて更新しているそうです。私たちが見るデジタル地図の裏側には、これら見えない情報が埋め込まれているということを、改めて知ることができました。

インクリメントP株式会社
http://www.incrementp.co.jp/

MapFan ARアプリ(インクリメントP社開発アプリ・地図を表示しない直感ARナビゲーション)
http://www.mapfan.com/iphone/arg/